まだワークウェアとしての役割がはっきりしていて、でも50年代ほどの土臭さは抜けている頃。生地はシャンブレーで、軽さはあるけどペラペラではない。
何度も洗われて、少し白を含んだブルーに落ち着いていて、色そのものよりもムラの出方に時間が残っている。
ネコ目ボタンも、わざとらしさがない。
当時は実用のためだけの仕様だったけれど、今見ると、このシャツがちゃんと古いことを一目で伝えてくれる。
脇にマチはなく、シルエットは意外とすっきり。
ワークシャツだけど、着たときに作業着感が前に出すぎないのは、この年代らしさ。縫製も無理がなく、ダブルステッチ中心で、使われる前提の服としてちょうどいいバランスです。
小さな汚れや色の抜け方も、飾ろうとした結果じゃない。
日常の中で着られて、洗われて、そのまま残ったもの。だから変にロマンを乗せなくても、ちゃんと説得力がある。
派手なディテールも、分かりやすい年代アピールもない。
でも、タグ、生地、ネコ目ボタン、縫製、その全部が同じ方向を向いている。
古着が好きな人ほど、こういうシャツに惹かれると思います。
静かだけど、ちゃんと古い。
それだけで十分な理由になる一枚です。
