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【LABORATORY®前田のブログ #58】 小さな証としてのTシャツ 

【LABORATORY®前田のブログ #58】 小さな証としてのTシャツ 


先日お伝えしたように、

fashion tech news さんにLABORATORY®の取材記事を

掲載して頂きました。

https://fashiontechnews.zozo.com/culture/laboratory

 


そこでは、

ロックTを「単なるグッズ」ではなく

「思想や美学を宿した動くアーカイブ」として扱っていること、

セレクトの基準が「物語を感じるかどうか」にあることをお話ししています。

 

プリントのかすれ具合、色あせ、タグのデザインや縫製のクセ。

そこに刻まれた時間や温度こそが、ヴィンテージの魅力であると。

 

けれどロックTを語るには、

その背景にある「Tシャツそのものの歴史」を避けて通ることはできません。

今日はさらっとそんなご説明から。

 

 

Tシャツは、もともと下着から始まりました。

第二次大戦期のアメリカ軍が支給していたのは白無地のコットンTシャツで、

制服の下に着るための、いわゆる「アンダーシャツ」。

ただ、

同じ時代にPXや民間業者がつくったプリント入りの部隊Tや

トレーニング用のチームTもありました。

スウェットシャツの軽量版としての運動着、あるいは仲間を示す外着として。

40年代のTシャツは、

下着と外着の両方の顔を持ち始めていたわけです。

 

50年代に入ると、

マーロン・ブランドやジェームズ・ディーンが白い無地Tシャツ一枚で

スクリーンに登場し、Tシャツは一気にファッションの表舞台へ。

同じころ日本でも、

白州次郎がいち早くTシャツを「下着ではなく服」として着こなしていたという

逸話が残っています。

 

60年代後半、

サンフランシスコのカウンターカルチャーやヒッピームーブメントのなかで、

ポスターと同じグラフィックを刷り込んだプリントTシャツが登場。

Tシャツが「自己表現のキャンバス」となった瞬間です。

 

70年代には、

ローリング・ストーンズやレッド・ツェッペリンなどの大物バンドが

ツアーごとに公式Tシャツを販売し、

「コンサートに行った証」としての文化が確立します。

同時に、

フィフス・コラムやAcmeといったシルクスクリーン・スタジオが登場し、

鮮やかな色彩や実験的なプリントをTシャツに落とし込んでいきます。

Tシャツが商業的なグッズであると同時に、アートの媒体になったのもこの頃からです。

 

そして80年代。

MTVとアリーナロックの時代に、プリントはさらに過激に、ユーモラスに、

そして多様に変化していきます。

くだらないジョークも、アイコニックなロゴも、

時を経たいまはレトロな深みをまとい、むしろ新鮮に映るはずです。

 

気づけば80年代Tシャツも、もう50年前のヴィンテージなわけで。

それは単なるノスタルジーではなく、その時代の空気を吸い込んだ強度と存在感を持ち、

現代の大量生産ではどうしても再現できないものがある。

 

そしていま、

ストリートでは長く続いたビッグシルエットの反動として、

サイズダウンの流れが起き始めています。

タイトすぎないがコンパクトなシルエット、

コットンとポリエステルが混ざった特有の柔らかい生地感。

そして、多様なメッセージやスタイルが共存する時代。

80年代のTシャツは、思いがけないほど現代の空気と呼応している気がします。

 

けれど市場を見渡せば、90年代のTシャツよりも、

より古く希少な70〜80年代のものが安く手に入ることも少なくありません。

この不自然な捩れをチャンスとして見る人は、まだ多くはない。

ラグジュアリーなトレンドの熱狂に振り回されるのではなく、

ストリートから静かに見極める目を持ち続けたいものです。

 

だから今、

LABORATORY®が大切にしてきた視点「物語を感じられるか」という基準に加えて、

未来を見据える眼差しからも、

80年代ヴィンテージTシャツをあらためておすすめしています。

(70年代製は流石に見つかりづらいので)

 

それは、ただ着るための一枚ではなく、

時代といまをつなぐ小さな証として。

 

そして袖を通すその人こそが、物語の張本人なんです。

 

 

 

XXX

 

 

 

というわけで、

今回は冒頭の流れから新入荷のアイテム紹介を。

夏の終わりにオススメTシャツが大量入荷しています。

70~80’s プリントTシャツを200枚程(たぶん)ご用意しました!

 

レトロスポーツ

80'sプーマは個人的に好きで、

むかし着ていたら草彅剛さんに褒められた思い出があります

・80’s Puma Tシャツ

・80’s Pony リンガーTシャツ

 

ソドムの吸血レズビアン

 

GAY

 

男のロマン

 

男なら一度は、バーでジャックのロックを頼んでみたくなるものです

 

そして少年時代、一度はスミス&ウェッソンのモデルガンを握って

ヒーローになった気がしたものです

 

男なら...

 

ビルボードの女王 Angelyne

 

CASH💲

 

MASH*

 

80's Movie

 

Pepsi× Taco Bell × Starwars

 

90’s ゴジラ

 

Miami Vice パロディ

 

(ちょっと日焼けしてる)

 

定番マルボロ


いろんな💩

なんでこんなTシャツつくったんだろうか

 

Bull Shit

 

Asshole

 

Iran

 

アメリカ最古の非暴力・反戦運動組織 "War Resisters League"

モノトーンカラー、銃を真っ二つに折るグラフィックが

アナーコパンク感プンプン。

ユーロボディってところも実にパンク。

 

unicef フォトT

配色や花がThe Smiths (Moeeissey)っぽい

 

マック?マリファナ?

"over 2 billion stoned"

 

3D EMBLEMと双璧をなす、

ハーレーTの代表的ボディブランド HOLOUBEK BRANDのもの

 

楽器メーカーとか

 

 

ラジオ番組とか

 

音楽レーベルとかレコードショップとか

 

話が飛びますが、

このスクリーンスターズのタグ好き

 

ハルク・ホーガン!

 

USコミック

 

Graphittiロゴ入りはグッときちゃいます

 

BOROパオン かわいい

 

Frintstoneなんか好きなんですよね

 

90’s Dopey

 

Pigtoria’s Secret 

 

ポカホンタス

 

うちはロックTのイメージが強いですが、

実はキャラTも昔から強かったりします。

買いつけの度に何故か大量に仕入れてしまう。

 

なぜキャラTに惹かれるのか、

最近ちょっと考えてみたら何となくわかった気がします。

 

アメリカ人がキャラ好きっていう前提はありますが、

私の場合それはバンドの文脈にあって、

昔のミュージシャンが当たりまえにミッキーを着ていたり、

鋲ジャンに色んなキャラクターが描かれていたり、

バンドTの中にキャラをもじったグラフィックが紛れ込んでいたり。

その“甘さ”と“毒っけ”がぶつかる瞬間が、最高に好きなんだと思います。

 

そんな角度でキャラTを見てみると、すこし新鮮に見えるかもしれません。

 

前回のブログで登場した無地Tも追加しています

 

限界白無地

 

良いタグついてます

 

大好きな感じの

90's Fetish アートTシャツ

 

拘束具めいた紐付きミリタリー(ちょっと強引)

 

恋希望

 

いい感じのヴィンテージデニムも入荷しています

 

 

そして、ロックTも一切力を抜くはずなく、

いま音楽的にも、ファッション的にも最も気になる

ハードなメタルバンドを中心に選りすぐってセレクト致しました。

 

とりあえず Cradle of Filthのキャップから

 

伝説のシンセパンクバンド

90's The Screamers

 

オリエンタルなグラフィックがかっこいい

ニューヨークのハードコアパンクバンド Sick of It All

 

デスメタルの雄、Morbit Angel

The Crampsにも通じるグラフィックが素敵

 

"デスンロール"の代表格、Entombed

 

インダストリアルメタル×SM 

Genitorturers

 

グラインドコア/デスメタルの原点的バンド

Repulsion

こんな当時もの滅多に見つかりませんって

 

UKパンク SUBHUMANS

 

US ハードコアパンク Verbal Abuse

 

US ハードコアの異端児 Minutemen

これも“甘さ”と“毒っけ”

めちゃかわいい

 

PANTERA AOP(オールオーバープリント)

 

グラフィックとカラーリングが両面最高なミスフィッツ

ロンTと半袖

海外相場よりはだいぶ安めだと思います。

 

 

 

こんなかんじで

ブログでのご紹介は以上ですが、

店頭にはもっとたくさんのグッドスタッフが入荷しておりますので

原宿にお越しの際は是非LABORATORY®へお立ち寄りください。

 

 

 

XXX

 

 

 

最後に、LABRAT BOOK CLUBです。

今回ご紹介する写真集はこちら。

 

 

 

SOL&LUNA : Viviane Sassen

 

 

Photographs by Viviane Sassen

First published in 2009 by Libraryman books

 

サイン入り

 

こちらは2nd edition、ポスター付きでした。

 

 

布張りに黒文字だけ、シンプルな装丁。

開くと、光と影がせめぎ合って、

人も景色も、彫刻みたいに見えてくる。

 

写真集っていうより、夢をつまんで並べた感じ。

ただ眺めているだけで、遠くに連れていかれる。

 

元々はスウェーデンのファッションブランドの

ランウェイショーに代わるものとして撮り下ろされた作品を

まとめたものだとか。

 

ブランドのビジュアルなのに、

服はほんの少ししか写っていない。

その潔さこそ、お洒落の極みじゃないですか。

 

 

 

*全ての写真集はプライベートコレクションのため

販売しておりません。

販売中の本屋さんは、Instagramでご確認下さい。

 

動画はこちら↓

 

 

 

 

弊社の都合で恐縮ですが、

当面のあいだ、オンラインストアの商品アップは不定期となります。

 

気になる商品がございましたら、

メールやInstagramのダイレクトメッセージにて

お気軽にお問い合わせください。

順次ご対応させていただきます。

 

 

スタッフ一同、

皆様のお越しを心よりお待ちしております。

 

 

 

 

 


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サマソニ終わりにお店に寄って頂いた Sombrさん

ありがとうございました!

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