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【LABORATORY®前田のブログ #85】  うるせえな

【LABORATORY®前田のブログ #85】 うるせえな

 

先日ふと、携帯のメモを整理していたら、

昔書いた文章が出てきた。

 

「今自分がいる場所は、自分の意思決定の結果である」

「一生懸命やれば報われる、は考えることを諦めた者の思考回路」

「結果を出したければ、今の自分を諦めること」

「考えずにやる。自分の意思決定はポンコツである」

 

この調子で、成功するための思考法やら行動習慣やらが、

スクロールしてもスクロールしても続いていく。

 

未完了をなくせ、"いま、やる" 習慣をつけろ、

真似るなら端から端まで、「でも」を言うな。

読み進めるうちに、だんだんウンザリしてきた。

どっかのセミナーかな。

 

努力、成長、自己改革、成功。

うるせえな、と思う(自分へ)。

 

いつ頃のものかは、だいたい見当がつく。

人生で初めて、大きな壁にいっぺんにいくつもぶち当たって、

公私ともに停滞して、ずっともがいていた時期。

自分にも周りにも、こういう言葉を言い聞かせていた。

全部自分次第だと思えば、

少なくとも何かを変えられる気がしたんだと思う。

 

だから、あの頃の自分が間違っていたとは思わない。

量をこなせば確率が上がるのも、

成果が出るまでにタイムラグがあるのも、

商売をやっていればたしかにその通りで、

今でも役に立っていることは多い。

 

ただ、何をするにも結果を求め、

足りなければ自分を変え、立ち止まることさえ許さない。

長い仕事人生、そんな時期があってもいいけど、

ずっとそれだと、さすがに忙しそう。

 

今だって仕事は頑張るし、お金も稼ぎたいし、

スタッフの給料だって上げたい。

でも(「でも」を言うなと書いてあったけれど)、

それがいまの成功かと聞かれると、ちょっと違う。

 

お金はゴールというより、次に面白いことをやるための原資で、

そもそも成功ってなんだっけ、と思ってしまう。

あの頃の自分に聞いたら、ものすごく長い説明が返ってきそうで、

それもまたウンザリする。

 

メモのいちばん最後には、こう書いてあった。

 

「期待しないし、期待させない。

虚像の自分を認めた相手に対して、

期待に応えようとさらに自分を大きく見せる。

実態のないものに両者がエネルギーを注ぎ合い、

結果的に疲れる」

 

そこだけは、今の僕と意見が合う。

 

 

 

 

XXX

 

 

 

 

続いては、

LABRAT BOOK CLUBです。

今回ご紹介する写真集はこちら。

 

 

 

 

Black Flag : The Flyer Art of Raymond Pettibon

 

 

 

All works by Raymond Pettibon

First published in 2026 by @tribal_publishing

Original price : $35

Current market price : ¥5,000–¥9,000

 

 

ページをめくるたびに、ちょっと嫌な気分になる。

それでも手が止まらない。

 

Raymond Pettibonの描く人間は、どこかおかしい。

目つきも、口元も、何か企んでいそうな立ち姿も。

 

Black Flagのライブフライヤー集。

添えられた一言は、妙に哲学的だったりする。

上手いのか下手なのかも、よくわからない。

ふざけているのか、本気なのかも。

ただ、いつまでも見ていられる。

 

描いたのはギターのGreg Ginnの弟で、あの4本線も彼のアートワーク。

ライブで暴れて、汗だくで帰る頃には、大抵ポケットでくしゃくしゃの紙。

丸めて捨てなかった誰かに感謝。

 

美しいものは当たり前に好きなんだけど、

こういうものに惹かれる理由は、いまだにわからない。

人間だから?

 

気味が悪いのに、ずっとかっこいい。

 

 

 

 

*全ての写真集はプライベートコレクションのため

販売しておりません。

販売中の本屋さんは、Instagramでご確認下さい。

 

 

 

 

XXX

 

 

 

 

それでは、

近日LABORATORY®に入荷予定のもの、

一部すでに入荷しているもののなかから、

私が気になった古着商品を少しご紹介します。


オンラインストアに掲載済みのアイテムは、

画像下の文字色が変わっている部分にリンクを貼っていますので、

ご確認くださいませ。

 

スポーツの秋ってことで、90年代Logo Athleticのヤンキース。

運動しなくても、背中いっぱいのNYだけで球場の気分はもう味わえます。

 

スタジアムといえば、ホットドッグにケチャップとマスタード。

90年代58 SPORTSのチーフスは、黒いレザーにその2色をたっぷりかけたみたいなジャケット。

見てるだけで、ちょっとお腹がすく。

 

カーディナルって、真っ赤な鳥のはずなんだけど。

90年代CampriのPhoenix Cardinals、ここまで褪せると、もうほとんどフラミンゴ。

でも、それがいい。

 

曇り空がいちばん似合うアディダス。

90年代のアノラック、くすんだオリーブと紺に、クリームの3本線。

ブリットポップのギグ帰りに、そのままパブへ流れたくなる。

 

90年代、世界でいちばん華やかなリーグはセリエAでした。

バッジョ!デル・ピエロ!ジダン!リッピ!

 

ウェスタンなヨークの付いた、コーデュロイのスウィングトップ。

地味だけど、着てみるとすごくいい。

ちょっとイナタくて、70年代のイギリスのミュージシャンが着てそうな感じ。

 

安心感No.1、Polo Ralph Laurenのスウィングトップ。

紺の表に、裏はウィンドウペーン、襟の裏だけベージュ。

最近は相場がちょっと高すぎる気がするけど、やっぱり一枚あると困らない。

 

「Polofest」レベルのクロスフラッグ。

1967から1987、Poloの20周年を胸にのせたコットンニット。

ここまで来ると、もう着るアーカイブ。

 

ベンツのマークに、ポルシェのクレスト、真ん中には911の絵。

カリフォルニアの小さな整備工場のスタジャン、

黒いサテンに白一色のプリント。

クラシックカー好きな方へ。

 

『ファンタジア』のミッキーには、どうも弱い。

背伸びして、うまくいかなくて、それでも懲りない感じが。

 

パタゴニアは、南米のいちばん南の地名。

こっちは北の端、ノルウェーのヘリーハンセン。

実はレトロパイルの先輩。

 

外はすっきり、中はボアたっぷり。

パタゴニアのイスマスパーカー、

前を閉めれば凛とした佇まい、開ければやんちゃなボアがのぞく。

取り外し可能なので、通年これ一枚でいけます。

 

宇宙に行くのか、横須賀に行くのか。

パタゴニアの黒いパーカーに、腕にはNASA、背中にはスカジャンみたいな龍。

このカスタムにはちょっとグッとくる。

 

NASAの次は、フランスの航空宇宙企業アエロスパシアル。

コンコルドを作った会社の、青いショップコート。

胸のロゴは立派なのに、ボタンはばらばら、生地はつぎはぎだらけのボロボロ。

めっちゃ働いてくれてたんですね。

 

左の袖だけ、やけに日焼けしてる。

窓から腕出してずっと運転してたヨーロッパ人のワークジャケット?

 

ヒゲは一日で生えないし、パンツのヒゲも一年じゃ出ない。

このフレンチワークパンツのヒゲは、ジャストサイズで、

何年も座って、立って、しゃがんでを繰り返した結果です。

 

サイドラインもフロントも、雑にカスタムされたセーラーパンツ。

きれいに直す気がまるでない感じが、むしろいい。

こういうの好き。

 


ペンキ屋さんの服は、着た分だけ完成に近づく。

カーハートのオーバーオールも、ダブルニーも、ウルヴァリンのベストも、

ワークジャケットも、ついでにハードロックカフェのスウェットも。

みんな誰かの家の壁を一枚ずつ塗ってきた、未完成のアート作品。

 

秋口は一枚で、真冬はアウターの上に。

カーハートのダックベスト、明るいほうも濃いほうも、着込まれてちょうどいい柔らかさ。

 

今年も人気のトラッカーとデトロイトジャケット。

デトロイトはスクエアロゴなしのちょい古モデル。

裾もポケットもボロボロだけど、それがまたいい。

 

カーハートの2大人気カラー、ブラックとモス。

 

状態きれい、なのに定価の半額くらい。

Barbourのオイルドベスト、コーデュロイの襟に、内側はおなじみのタータン。

素直にお買い得です。

 

実は、信じられないほど定価が高いFILSON。

古いタグには「MIGHT AS WELL HAVE THE BEST」、

どうせなら、いちばんいいものを。

ティンクロスのコートが2着に、

ウールのマッキーノクルーザー。

古着なら、その「いちばん」にちゃんと手が届くのが嬉しいところ。

 

秋のグランジはパジャマではなくガウンへ。

ペイズリー柄のガウンに、コーデュロイのショールカラーと袖口。

家で着るには、ちょっともったいない。

 

モヘアではありませんが、ちょうどいいカーディガンも。

茶色のノルディック柄、ざっくり編みのpierre cardin、

グレーのpuritan。

どれもくたっとして、ガウンの次に羽織りたくなる感じ。

 

ついでにピエール・カルダンレザー。

この形はやっぱり着やすい。

前を開けると、裏地のストライプがさすが洒落てる。

 

背中で語る、漢のライダース。

使い込まれた茶色い革に、映画「ウォリアーズ」のワッペン。

コニーアイランドまで、歩いて帰れそう。

 

50年代のスポーツジャケット。

ベルベット素材のような光沢あるからし色に、中は一面のボア。

リーゼントにロールアップのジーンズで、ロカビリーの夜にそのまま行けそう。

ロックンロールが生まれた頃の服は、いま着てもちゃんと格好いい。

 

紅葉の始まった山を、遠くから眺めたようなチェック。

50〜60年代のウールのシャツジャケット。

シャツの気軽さで羽織れて、ジャケットくらいあったかい。

いまの季節にちょうどいい

 

英国の紳士が着ても、マルコム・マクラーレンが着ても、たぶん似合う。

近くで見ると青と茶の糸が混ざった綾織りのダブルで、こちらも相当古いもの。

襟の縁まで丁寧に縫ってあって、やっぱり昔の服はいい。

 

70年代のラグランスウェット、コットン多めでくたっといい具合。

まだお手頃なポストヴィンテージスウェットは、この辺だと思う。

 

飛行機に乗らなくても、雲の中には入れる。80年代Expressionsのデニムボア。

B-3の形をケミカルウォッシュのデニムと真っ白なボアで作り直した一着で、

喉元のストラップを留めたら、首まで雲。

 

毛布にくるまったまま、外に出られるカバーオール。

70年代、ラングラーを作っていたBlue Bellのカバーオール。

コーデュロイの襟を立てて、ボタンを上まで留めれば、冬の朝もこわくない。

 

デニムのカバーオールも、ダックのカーハートもいい。

でも、こっちを見つけた日のほうが、たぶん顔がにやける。

通販カタログの老舗、モンゴメリーワードのダックカバーオール。

硬いダックが着込まれてくたっとして、ペンキも穴も、裏の赤もいい。

 

ベストというより、よだれかけの付いたフード。

1971年アルファ製、アメリカ海軍の冬の航空用。

よだれかけ部分をアウターの下に隠せば、コートの襟元から、いきなり毛皮が顔を出す。

こういうの、良い。

 

脱いだときに、ちょっと自慢できるM-65。

60年代末のセカンドモデルで、ジップはアルミ、裏はグレーのライナー。

のちのオリーブの裏地に替わる前の、短いあいだだけの顔。

 

フード、ライナー、本体。3つそろうと、もう無敵。

カナダ軍のエクストリームコールドウェザーパーカ。

いちばん寒い日は全部合体、秋口はシェルだけ、ちょっと気分変えたいときはライナーだけで。

 

甲板の風と火、両方にそなえたジャケット。

アメリカ海軍の艦上用で、生地は燃えにくいアラミド。

背中のVAQのステンシルと、襟の手書きの名前が、いかにも誰かの支給品。

 

襟を立てるのに、理由ができた。

アメリカ海軍のG-1。

襟の下に黄色いステンシルが隠れていて、立てたときだけ首の後ろに出てくる。

張り切って歩くしかない。

 

最後は10万円企画から。

 

1976年『Alice Cooper Goes to Hell』の地獄行きロンT、デッドストック。

階段を下りるほど、Tシャツが赤く染まっていく。

裏返すと、背中の内側にアリスの影がうっすら。

影送りみたいに、50年ずっと胸の写真を見つめていたのかもしれない。

 

本に載ってる一枚と、目の前の一枚。並べると、ちょっと誇らしい。

『Noirshirt』掲載、The Stranglersの83年ウィンターツアーT。

アルバム『Feline』の年の黒豹が、赤い目でこっちをじっと見てる。

 

アルバムのジャケットの中に、もうひとつ名作のジャケット。

1974年、ザ・エドガー・ウインター・グループ『Shock Treatment』の

ジャケット写真をそのまま載せたリンガーT、デッドストック。

右端の炎は、East Westのマルチーズ・チョッパー。

Tシャツ1枚で、あの衣装ごと着られるっていう。

 

エコバニのうさ耳といえば、ジェームス・ディーン。

でも、シェイクスピアにまで付けてたとは。

1983年、ロイヤル・シェイクスピア劇場でのライブのT。

手には人参、題字は「& ye Bunnymen」。

yeの一文字まで古英語ごっこ。

 

世界の終わりのBGMを、100人だけが着て帰った。

1979年8月18日、ウェンブリーのザ・フー。

胸にはピート・タウンゼントの大ジャンプ、

裾には「Limited edition of 100 T-shirts」。

その100枚のうちの1枚。

 

ジョンの頭の中には、やっぱりヨーコがいる。

1973年『Mind Games』のT。

近くで見ると、髪の中にヨーコの顔。

背中では白黒が反転していて、タイトルどおりのちょっとしたマインドゲーム。

 

 

 

 

こんな感じで

ブログでのご紹介は以上ですが、

店頭にはもっとたくさんのグッドスタッフが入荷しておりますので

原宿にお越しの際は是非LABORATORY®へお立ち寄りください。


弊社の都合で恐縮ですが、

当面のあいだ、オンラインストアの商品アップは

毎週火、金曜日の2回になります。

ご了承ください。



気になる商品がございましたら、

メールやInstagramのダイレクトメッセージにて

お気軽にお問い合わせください。

順次ご対応させていただきます。



スタッフ一同、

皆様のお越しを心よりお待ちしております。







ONLINE STORE



 

 

 


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前田嘉之 / Yoshiyuki Maeda

LABORATORY® オーナー・バイヤー。

2001年 BerBerJin(ベルベルジン)入社。

2003年、原宿にLABORATORY/BERBERJIN®をオープンし、2012年に独立。

現在はLABORATORY®を運営する株式会社PARIS・TEXAS代表。

自身のブログやLABRAT BOOK CLUBで、古着のほか、音楽、アート、本など、

好きなものについてゆるく発信しています。

Instagram @yo_mad

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